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記録・報告
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2015年10月分
■テーマ:屋内外の生活環境を整える「ゼロ次予防」が健康寿命を伸ばす ■講 師:星 旦二(ほし たんじ)さん (首都大学東京名誉教授)
星先生のお話はいつものようにやや辛口の漫談のような軽妙な語りで、あっという間に1時間がたってしまいました。 予防医学では、一次予防(健康づくり)、二次予防(早期発見・早期治療)、三次予防(リハビリ・重症化防止)という概念があるそうです。これらはいづれも個人の努力が必要ですが、それに対し、社会レベルで健康のための住まいや安心・安全な街を整備し病気などのリスクを軽減することを「ゼロ次予防」と呼んでいるんだそうです。 WHO(世界保健機関)でも健康のための前提条件として、(1)平和、(2)住居、(3)教育・・・・・・と二番目に住居を重要な要因としてあげているということです。建材に含まれる化学物質やカビ、ダニなどのほか、ヒートショックをもたらす室内温度差など、住居の環境が健康に翁影響を及ぼすことはわかっています。しかし、まだ、住まいや環境を健康づくりの大きな要素としてとらえた整備や改善というところまでは国民の意識も国の政策も届いていないのが実情です。 冬暖かく夏涼しい断熱住宅に転居すると、アレルギー疾患や糖尿病、心疾患、脳血管疾患などが改善される効果が確認されています。断熱性の高い住宅は光熱費の節減やエネルギー消費の提言といった環境、経済面でのメリットだけでなく、健康や医療費の低減といった効果もあるのです。 私たちの活動も住まいづくりを健康や医療の面からも需要であるという認識で推進しようとしていますが、星先生のお話は今後の私たちの活動にも一層の励みを与えていただきました。 堅い話ばかりでなく、言葉にするとやや議論を巻き起こしそうなとても興味深いデータや先生の持論もたくさん聞かせていただきました。ここで詳しく紹介できないことが残念ですが、一部だけ紹介します。
医者の少ない地方のほうが長生きなのは医療過誤がないから。
一部地域で短命なのはダイオキシン濃度が高くなる地域と重なる。
太っている人のほうが痩せている人より長生き。
コレストロールは血管を強くし健康のために必要
懇親会では、「飲んで食べて、コレストロールをためて長生きしよう」という言葉で乾杯しました。星先生、とても有意義で楽しい時間をありがとうございました。
(2015.10.23[Fri]記載)
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