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2009年10月分

第50回(2009年10月15日)

【テーマ】家庭・学校・地域における「子育ち」コミュニティの再生
【講 師】田中優 氏(大妻女子大学人間関係学部准教授) 、加藤美智子 氏(大妻女子大学人間関係学部教授)

 今回は大妻女子大学人間関係学部准教授の田中優氏、同教授の加藤美智子氏をお迎えし、”家庭・学校・地域における「子育ち」コミュニティの再生”というテーマでお話を伺いました。

 前半は田中先生から、今回の研究で行われた子育てに関するアンケート調査(対象は保育園に子どもを通わせる父母、保育園に入園を希望する父母)の結果をうかがいました。

 父母の双方が同様の傾向を示した項目もありましたが、子育てにおける様々な不安(子どもそのものの他、周囲との人間関係、経済的問題)や子育てでのイライラ、世間から取り残されそうな疎外感等を母親の方が強く感じているとの報告でした。調査報告に加えて、両先生から具体的な子育て世代の現状のお話もうかがい、子育ての不安は昔も変わらないものがあったと思いますが、社会的な価値観や人間関係の変化、インターネットや育児産業等の膨大な情報の中で揺らぎながら育児をする若い世代の厳しい環境について、育児卒業世代が多かった参加者の中には、認識を新たにされた方もいたのではないでしょうか。

 後半は、加藤先生から大妻女子大学心理相談センターについて詳しいご紹介がありました。現在、心の問題でサポートを求める人が増えているようですが、地域住民としても大変心強い施設だと思いました。

 参加者からは、現在の子育てやその環境に対する質問や驚きの感想、先の調査について地域性(既存地域・ニュータウン地域)の分析の必要性等の声が出ました。大学では、近い将来、母親となる可能性のある学生さんに対して、社会における子どもを育てることの意味、親とは何かを伝えることも大きな役割と、両先生も日々教壇に立っておられるとのことです。
 今後とも、住民や様々な主体と連携して、より良い「子育ち」コミュニティの形成に関わってくださることを期待しております。

(2009.10.26[Mon]記載)


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