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2008年11月分
【テーマ】「住まいの記憶と継承」〜地域再生・団地再生に生かせる視点とは〜 【講 師】志岐祐一 氏(建築家・国立市在住)
今回は国立在住の建築家、志岐祐一さんをお迎えしました。志岐さんは建築物がもつ人々の暮らしや思い出をつないでいくため、単に建築の保全、再生ということだけでなく、人々の記憶にとどめ記録として残していくという取り組みもされています。
「住まいの記憶と継承 〜地域再生・団地再生に生かせる視点とは〜」という、事務サイドからの多少ふりかぶったテーマ設定でお願いしましたが、ご自身のこれまで携わってこられた実践や経験を通じての取り組みや日ごろのお考え、思いなど、期待を裏切らない面白いお話をお聞かせいただきました。
志岐さんは、同潤会代官山アパートの解体にも立ち会われてたそうです。その住戸の部材をそのまま保存、再生したものが、八王子のUR技術研究所の集合住宅歴史館の一角に再現、展示されています。ここには、ほかにも前川國男設計の晴海高層アパートや昭和30年代の公団の団地住宅を代表する蓮根団地の住戸など、戦前、戦後の集合住宅の歴史を実物でみることができます。ご覧になっていない方は必見です。ぜひ行ってみてください。
また、八王子の大学セミナーハウスのワークキャンプ「ぐるぐるつくる」というプロジェクトではセミナーハウスの改装、増改築などで痛んだセミナーの広い敷地の山肌を建築家や学生、社会人など、いろいろな人たちが集り、年に2度のワークキャンプで修復していこうという活動をされています。志岐さんは、この活動を通じての思いを、ある業界雑誌のエッセイに「片思いの保存運動より、両思いの再生作業のなんとすがすがしいことか…」と書かれています。使い続けたいという使う人の意志と、使いやすいように、使われやすいように修復、再生しようという思いが一緒になって、建築の生きた再生が可能になるということなのかなと思います。
(2008.11.30[Sun]記載)
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