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 木曜サロン
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2025年05月分
■テーマ:「団地に住みたい人を、増やしたい!」 ■講 師:村上亜希枝(むらかみ あきえ)さん(団地再生支援協会 団地女子会)
●自己紹介 団地との出会いは多摩ニュータウンの不動産会社に就職したことから始まります。そこでは主にURや公社の賃貸住宅を扱っていました。現在は、団地再生支援協会に属する「だんちぐみ」で若い世代向けにリノベーションした住戸の販売なども手掛けています。 宅地建物取引士として、団地に特化した賃貸・売買をやっていますが、そうこうしているうちに、各所からの依頼が増えてきていろんなことをやるようになりました。 これまでに400組以上の方に団地を案内してきました。団地というものを初めて知ったという人も多く、お部屋の内覧の対応だけでなく、団地の特長をお話してくるなかで、すっかり私が団地好きになってしまいました。 自分で「団地rooms」というサイトを立ち上げ、リノベーションした部屋を紹介しています。また、団地を買うためのノウハウや団地の魅力を紹介するような「団地ジャーナル」というウェブマガジンも立ち上げました。
●団地女子会のこと 団体再生支援協会の会員企業の中から、女性だけを集めて女子会を作ったら面白いんじゃないかという話がでてきて、“自分のやりたいことを中心にやります。 具体的な活動としては、女子会のメンバーが訪れたい団地を選定し、街づくりにかかわるゲスト講師と一緒に訪問する団地見学会を行ったり、先日は、町田の鶴川団地の商店街のイベントに出店し、子どもたちに団地ぬり絵や団地模型を作ってもらったり、このような活動を通じ面白いなと感じたことを、「団地偏愛通信」という記事にまとめています。団地偏愛通信は、団地再生支援協会のホームページや、FacebookやInstagramに投稿しています。
●ダンチジャーナルのこと ウェブマガジンのダンチジャーナルは「団地に住みたい人を増やしたい!」というテーマで、団地を住まいの選択肢に考えていなかったような人たちにも団地を選んでもらえることを意図して書いています。ゆくゆくはいろんな人が寄稿してくれて、団地にまつわるプラットフォームになればいいなというのが希望です。 管理組合と自治会は何が違うのか、団地に住むと人付き合いが大変じゃないの、築50年過ぎてても大丈夫なのか、耐震はどうなのかなど、これまで400組ぐらいの人に団地を紹介してきて、質問されたことなどを書いて、少しでも団地に対するハードルが下がってくれたらいいなと思っています。団地の管理組合ではこんな人が活動してますとか、団地の商店街をこんなふうに盛り上げている人がいますよとか、そういう記事をどんどん載せていきたいと思っています。 また、管理組合の人たちの意見交換ができる場になったらいいなとも思っています。昨年、鶴川六丁目団地の団地の集会所にソーラーパネルがついたんですが、そういうようなたくさんの事例を紹介し、他の管理組合の参考にしてもらい、交流ができるような、プラットフォームになればいいなと思っています。 これまでのリノベ団地の購入者は、30代の単身女性が多く、都内から引っ越してくる方も多くいます。臨月なのに団地の5階に越してきて、毎日階段上り下りしていて安産だったという方もいます。団地の5階というとネガティブな話が多いのですが、5階まで上がるとマイナス何キロカロリーとか、面白いアイディアも盛り込みながら団地ジャーナルを続けていきたいと思っています。 実際に住んだ方や、リノベーションの部屋を購入した方の生の声を紹介することで、団地のハードルが下がればいいなと思っています。
●管理組合のウェブページもつくってます 団地のことをいろいろやっていたら、いろんなことを頼まれるようになって、横浜市の竹山団地のホームページを作らせていただきました。竹山団地は約2000戸の4階建ての階段室型から高層棟まで、戸建も含めた団地で、25の管理組合に分かれているマンモス団地ですが、そのうちの一つの管理組合が外断熱や宅配ボックスの設置など、先進的な取り組みをやっていて、そこの管理組合のウェブページを国交省の補助事業でつくりました。 管理組合のホームページの難しいところは、毎年役員が入れ替わってしまったり、運営に費用がかかることなどがあるので、誰でも簡単に記事の更新が可能で、ランニングコストがかからないサイトを利用しています。現在フォーマットを作っており、他の管理組合や自治会でも活用できるようにすることも考えています。
●団地自治会の広報紙のこと 自分の住んでいる団地の自治会の広報委員に立候補して4年くらいやっています。写真をふんだんに使って、読みやすいように工夫しています。広報紙は女性が作った方がいいと個人的に思っています。経験上、男性の文章は堅くて、入会したばかりの人にはわかりにくいことが多いからです。 私の住んでいる団地も駅から遠く、1200戸の戸建て団地で少子高齢化が進んでいます。住民の間には悲観ムードも漂っていて、それを何とか払しょくしたいと思い、「若者が団地に戻ってきた」というシリーズを始めました。越してきてよかったこと、こうなったらいいなというようなことを紹介しています。 広報紙は往々にしてゴミの捨て方とか、説教がましいことが多く、誰も読まなくなってしまいがちです。そこで、若い人が戻ってきているというような明るい話題を盛り込み、この団地も捨てたもんじゃないと思ってもらえるようにしています。
●団地女子会の活動 https://www.danchisaisei.org/?page=category&category=jyoshikai ●団地ルームズ運営 https://www.danchirooms.jp/ ●ダンチジャーナル運営 https://www.danchijournal.net/
村上さん、大変面白く元気の出るお話をありがとうございました。 意見交換や懇親会では、エレベータのない5階をどうやって若い人達にアピールできるかという、5階談義に花がさきました。 女性のしなやかなパワーは団地再生やコミュニティの活性化に大きな力を発揮すると思います。ぜひ、多摩ニュータウンのいろんな団地に女子会が生まれ、団地再生(男子再生)のきっかっけができれば面白いなと思います。ぜひ村上さんのパワーやノウハウをお貸しください。
(2025.5.31[Sat]記載)
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