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2016年12月分

第128回(2016年12月15日)

■テーマ:子育てあるある今昔ものがたり
〜なぜ必要なのか?「子育て支援」 そもそも「子育て支援」って何?〜
■講 師:柴田 ゆき(しばた ゆき)さん
認定NPO法人多摩子ども劇場副理事長(1995年から2014年まで事務局長)、多摩市立子育て総合センターたまっこ子育てひろば等事業責任者

 今、頻繁に耳にする「子育て支援」という言葉は、1990年のいわゆる「1. 57ショック」直後発行の『厚生白書』に初めて登場したそうです。

〜なぜ必要なのか?「子育て支援」〜
 参加者23名中、子育て中の方は2〜3名(たぶん、お子さん中高学生?)。子育てを終えた方は、「自分たちの時も子育ては大変だった」→「今、
なぜそんなに子育て支援が必要?」と思いがち。
 柴田さんからは、戦後の第1次ベビーブームから「1. 57ショック」を経て、その後の合計特殊出生率の推移も含めた少子化の流れ、家族形態の変化などのデータから、子育て世帯の置かれている今の厳しい環境をうかがいました。アウェイ育児*で親などの助っ人の手も得にくい、パートナーである男性は長時間労働で育児に参加できない、さらに情報過多による育児不安なども。
 加えて、近年は非正規雇用者、ひとり親世帯の増加により経済的基盤がぜい弱な世帯が増え、子育て困難な状況や子どもの貧困の問題も視野に入れざるを得ない状況です。

*アウェイ育児とは、自分が育った市区町村以外で現在子育てを行っている場合で、72.1%を占めている。(NPO法人子育てひろば全国連絡協議会調査)

〜そもそも「子育て支援」って何?〜
 「1.57ショック」以来、様々な子育て支援の施策、事業が整備されてきましたが、あふれるほどの、また複雑なサービスの中から、必要とする人に適切なサービスをつなげることも課題となっているようです。
 支援の制度、事業や専門職の役割は重要、しかし、一方で大切なことは子育て世代だけではなく、高齢者、障がいのある方、様々な立場の方も含めた多様性を認め合う寛容な地域であることが子育てしやすい環境の基盤である、と柴田さんは語っています。
 子育て世帯をサポートするためにファミリーサポートセンターなどの支援事業に多くの方が参加することも必要とされていますが、地域の隣人として優しく見守り応援すること、今回うかがった子育て支援センターや多摩子ども劇場などの様々な情報を伝えることでサポートや人との出会いにつなげてあげること、つながりの後押しをすること…、ちょっとおせっかいなおじさん、おばさんの役割も十分ありそうです。今回参加された方々の顔ぶれを見ても、地域で、保育園で、NPOで、身近なところで支援の活動はたくさんあります。

 柴田さんからの最後のメッセージは「地域で共に生きあおう!!」でした。子育て世代の皆さんにも、遠慮せず「助けられ上手」になってほしいと思います。

 柴田さん、お忙しい中、ありがとうございました。来年度からまた3か年、子育て総合センター子育てひろば等事業の受託が決まっているとのことで、子育て世代には心強い限りだと思います。おじさん、おばさん世代も一度見学に行くといいですね。(記録:T.M)

2016.12.24[Sat]記載)


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