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木曜サロン

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2016年10月分

第126回(2016年10月20日)

■テーマ:多摩市のごみ減量の取り組みについて
■講 師:富澤浩(とみざわ ひろし)さん(多摩市環境部資源循環推進担当課長)

 多摩市のごみ処理については2013年9月の第92回のサロンで、多摩ニュータウン環境組合のお話を聞きましたが、当時も多摩市の清掃工場の最新施設や高度なごみの資源化、リサイクルシステムには驚きの感動を得たものでした。

 多摩市のごみ処理は、大きくは可燃ごみ・不燃ごみ・粗大ごみのいわゆる”ごみ”と、ビン・缶・ペットボトル・プラスティック・新聞・雑誌・古布等の”資源物”に分けられます。資源物は諏訪にある資源化センター(エコプラザ多摩)に集められ、選別、圧縮、梱包、保管等の行程を経て資源化業者に渡されます。ごみは多摩清掃工場で選別、解体処理され、鉄、アルミ、希少金属などの資源として売却し、残りが焼却されます。焼却後の焼却灰は日の出町の最終処分場(東京たま広域資源環境組合)でエコセメント化され、最終的に残った不燃残さは埋め立て処分されます。

 日の出町の最終処分場は昭和59年に谷戸沢処分場の埋め立てが開始されましたが、わずか14年で満杯になり平成10年4月からは二ツ塚処分場の埋め立てが始まりました。当初は平成25年までの15年間が埋立可能期間と考えられていましたが、現在もまだ埋立が可能な状態になっています。これは多摩市の埋め立てごみの減少が大きく進んでいるためで、平成18年にエコセメント化施設の本格稼働で焼却灰は100%資源化されました。さらに平成20年にプラスティックごみの分別収集を始めたことで不燃残さも大幅に減少、平成27年からは不燃残さの資源化も図られるようになって、埋立ゼロ団体となったということです。市民の分別回収への理解と努力もさることながら、多摩市のごみの資源化、減量化に向けた取り組みの大きな成果といえるのではないでしょうか。

 ごみの減量は、温暖化を促進する焼却ごみによる二酸化炭素排出量の抑制、平成27年度で約25億円という清掃事業費の削減、埋め立て処分場の長期活用という3つの要因から必要になります。ごみの減量のためには、家庭から排出される燃やせるごみの4割を占める生ごみの減量化が必要だと富澤さんは強調されます。そして生ごみを減らすには、買いすぎに気を付ける。賞味期限と消費期限の意味を理解し無駄な廃棄をなくす。調理における過剰な除去に気を付ける。食べ残しをなくす。という努力が必要となります。

 それでも出てしまう生ごみの処理は、生ごみを土や肥料にする家庭用生ごみ処理器やダンボールコンポスト「ダンボちゃん」を使用するのもおすすめです。さらに生ごみの半分以上を占める水切りを徹底することも効果があります。ダンボちゃんは、諏訪商店街の木曜サロンの会場「すくらんぶる〜む」隣の”あしたやみどり”で入手できます。今回のお話の後の懇親会では、いつもたくさんの料理が余り気味なのですが、皆さん頑張ってすっかり平らげていただきました。富澤さん、お忙しい中を時間を割いていただき、ありがとうございました。

2016.10.23[Sun]記載)


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