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2013年12月分

第95回(2013年12月19日)

■テーマ:住まいづくりとコミュニティづくり〜集住することを楽しむ/コミュニティづくりをサポートする〜
■講師:鎌田菜穂子(かまた なほこ)さん(有限会社エヌ&エス コミュニティアソシエイツ取締役会長))

 エヌ&エス コミュニティアソシエイツは、多摩ニュータウンの南大沢を拠点として地域に密着した生活情報の受発信、ネットワーク型に企画・運営を行う会社として平成7年に設立された(有)セルフィッシュネスが母体となっています。女性ばかりのソーシャルビジネスの先駆けともいうべき会社です。

 2000年にディベロッパーからの依頼を受け、住宅開発に伴う地域交流やコミュニティづくりに携わられたのをきっかけに、千葉、神奈川、埼玉など首都圏の各地で地域と暮らし手(鎌田さんは、暮らし手ということばを使っておられます。)をつなぐコミュニティづくりに数多く携わってこられました。

 十数年にわたる住宅開発に伴う、地域や新旧住民をつなぐコミュニティづくりの様々な経験を聞くことができました。コミュニティづくりを支えるのは、「まちを好きでいたい」「このまちで心地よく暮らしていきたい」という地域の人たちの思いを大切にしていきたいと願う、生活者の視点に立った優しい思いやりだと感じました。鎌田さんたちの手掛ける活動は、決して派手な取組みや大掛かりな仕掛けではなく、誰もが抵抗なく取り組める、できることをやっていくということだと思います。しかし、そこには『暮らし手の皆さんが、丁寧に、そして楽しく育んできた活動』があるのです。

 鎌田さんたちは、決して自分たちが動き回るのではなく、コミュニティの主役である地域の人たち(暮らし手)が活動しやすいきっかけづくりや環境づくりを行っているだけだといいます。しかしながら、長続きする活動を支えていくためには、その地域に根付いていける活動、活動を担う人材、活動の継続性などをしっかりと育てていくことが「必要です。そこに、コミュニティづくりのプロフェッショナルとしての存在意義があるのだと思います。

 今年からは、諏訪2丁目のブリリア・多摩ニュータウンでも、コミュニティづくりのお手伝いをされるようです。身近なところで、鎌田さんたちの活動に触れることができるのではないかと、とても楽しみです。ブリリア・多摩ニュータウンの皆さんのコミュニティづくりも応援していきたいと思います。
 鎌田さん、年末の忙しい時期に駆けつけていただきありがとうございました。今後のご活躍も楽しみにしています。

有限会社エヌ&エス コミュニティアソシエイツのホームページです。
http://www.nscmty.com/

2013.12.29[Sun]記載)


第94回(2013年11月21日)

■テーマ:高経年団地の長寿命化と省エネ改修 〜総合省CO2改修-住み続けられる団地をめざして〜
■講師:高橋徹(たかはし とおる)さん(長谷工総合研究所 主任研究員)

 鶴牧4.5丁目住宅で国土交通省の「住宅・建築物省CO2先導事業」を導入した規模改修工事が行われていますが、事業導入を提案した企業グループのとりまとめである長谷工総合研究所の高橋さんに、提案の背景や事業の内容などのお話を伺いした。

 先ず、提案の背景として、住宅を取り巻く状況が住生活基本法の制定(2006年)を機として、フロー(新規住宅建設)からストック(既存住宅)に大きく変わってきこと、さらに地球温暖化や東日本大震災などの影響により、かつての「環境共生宅」の時代よりもより一層の省エネが求められてきていることなどをご紹介いただました。

 次に鶴牧4.5丁目住宅に導入した「総合省CO2改修」では、断熱改修(外断熱窓など開口部の断熱性向上)と電力のスマート化が両輪との説明いただきました。なお、鶴牧への事業導入を後押しした大きな要因として、平成20年開始以来130件以の採択案件のうち、既存住宅の事例が5件と少なく、しかも集合住宅での導入事例他になかったことがあるとのことでした。

 断熱改修については、まちせんでも一昨年から研究会やシンポジウムなどを10回程催してきていますが、外断熱の効果やメリットとして次のようなことがあります。

■断熱改修の効果
(1)快適性の向上(住戸内の温度が安定し、一年を通じて快適に過ごせる)
(2)健康増進効果(ヒートショック防止等)
(3)結露の抑制(結露が少なくなりカビやダニの発生が抑制される、アレルギー疾患にもよい)
(4)省エネ・省CO2効果(省エネ性能が向上し光熱費の低減とCO2排出量削減効果を期待)

■断熱改修のメリット
(1)住みながら改修が可能(改修工事に建物内に入るのはサッシの取り換え時などに短時間で済む)
(2)建物長寿命化(コンクリート躯体を外側から厚い断熱材で覆うため、CO2〜の遮断による中性化抑止、年間温度変化が緩慢となるため躯体の亀裂原因の抑止など)

 首都圏のRC造、築30年以上、5階建以下の物件数:約7,000件、約35,5万戸あり、うち多摩ニュータウンには約4.8万戸あるとのことです。鶴牧4.5丁目住宅への事業入理由として、今後のビジネスモデルとなることが評価されたことがあると感じまた。

 高橋さんのお話を伺い、まちせんとしても、多摩ニュータウンに断熱改修を普及さていく取組みを継続していく元気をいただきました。

 なお、鶴牧4・5丁目の外断熱改修については、今年度の多摩市の市民企画講座でも取り上げます。
◆テーマ:「マンションの省エネ改修の普及に向けて」
〜エステート鶴牧4・5における外断熱改修事例を中心に〜
◆日 時:平成26年2月8日(土)13時半〜16時半
◆会 場:ベルブ永山4階集会室
★基調講演:「省エネ改修に至るまで」花牟禮 幸隆氏(エステート鶴牧4・5住宅管理組合大規模修繕実行委員)
詳しくは、こちらをご覧ください。

(2013.12.2[Mon]記載)


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