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2013年10月分
■テーマ:みんなでつくりたい多摩 移動サービスの現場から〜移動サービス”ハンディキャブゆづり葉”の活動〜 ■講 師:杉本依子(すぎもとよりこ)さん(NPOハンディキャブゆづり葉 理事長)
ハンディキャブゆづり葉は、1997年に12名のおかあさんで立ち上げ、当初からBedtobedや介助者の負担軽減など女性(妻・母・嫁)らしい発想で移動サービスを行っています。「市民による市民のための自立支援事業をおこない、ひとりでは外出困難な方がいきいきと元気に生活できる福祉のまちづくりをすること」をミッションとし、目標は福祉のまちづくりに置かれています。
お話は、まず「移動サービスとは」「移動困難者・移動制約者とは」から始まり、「移動サービスの動き、福祉・交通政策と行政の動き」について1975年からこれまでを4期に分けて分かりやすく説明していただきました。
10周年誌(2009年3月発行)の中にも、「…おおらかにゆるやかにはじめた当初から、社会制度の変革にのみこまれながらの10数年でもあった…」とありますが、“移動サービス”が、長く“白タク”と呼ばれた時代を経て、2006年の道路運送法改正で「福祉有償運送」として法的に認められたものの、その後も制度の壁やその他介護保険、障がい者支援費制度、タクシー事業者との関係など、「移動サービス」を取り巻く多くの問題の解決・改善に向けて粘り強く取り組んできた歴史とご苦労をうかがうことができました。今後もさらに「移動の権利」を盛り込んだ「交通基本法」などの法整備が必要とのことです。一方、利用者のニーズ応えるサービスを先行的に形にして実践しておくと「後から制度がついてくる」というお話しも印象に残りました。
ゆづり葉では幅広い事業を展開していらっしゃいますが、今年4月より独自に「おでかけ・くらしサポートセンター多摩“さぽたま”」をオープンし、福祉情報の紹介・発信、外出支援や送迎付で食事と語らいの場「おでかけサロン」を実施し、まだまだ新しいチャレンジが続くようです。
長く軸がぶれない活動を展開されてきた背景には、知らず知らずのうちに法制度に縛られることによる活動の変質の危機感、困っている人に寄り添い、生活そのものを受け止めるという「移動サービス」の意義・目的の原点についての節目々々での冷静かつ謙虚な気付きや状況判断があったことが大きいと感じました。継続的に質の高い事業を展開する上で大いに学ぶところがありました。
杉本さんのソフトなお人柄、語り口ながら、17年間ゆづり葉の中心のお一人として事業を牽引してきた芯の強さとミッションへの熱い思いを強く感じた1時間でした。杉本さん、貴重なお話しをありがとうございました。「福祉のまちづくり」に向けて、ますますのご活躍を期待しています。(記録T.M)
(2013.10.25[Fri]記載)
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